MapleマイコンボードのWindows 7への導入

〜主にデバイスドライバのインストールについて〜

森下功啓製作所 ONLINE

MapleというARMの開発環境について知ったのはつい先日(2011/10/1頃?)ですが、Windows 7におけるドライバの導入方法について解説されているサイトがなかったのでここに記します。
[2012/3/27追記]ArduinoからARMが出ますし、Mapleはx64OSに非対応みたいなので今後特に使うことはなかろうと思っています。 部品箱の肥やし状態。。。


1. Mapleとは

MapleとはLeafLabsというチームが出している、Arduino風IDEが使用できるARMマイコンの開発環境です。 Mapleシリーズとして3種類のマイコンボードが出されており、併せてMaple IDEという統合開発環境がリリースされています。 また、Maple互換基板も別ルートで販売されているマイコンです。 このマイコンボードの特徴はArduinoの非常に簡単なプログラミング環境をそのままARMに持ってきた所にあります。 なんだかんだでMapleの正式版がリリースされるとほぼ時を同じくしてArduinoが2011年中にARMマイコン版をリリースする旨の発表がありました。 これによって2011/10現在では微妙な立場にあるMapleですが、現時点で最も簡単なスタンドアローン開発環境であることは間違いないと思います。 また、RTOSが標準対応というのも so cool!

Maple logo
図1.1 Maple IDEのロゴ(いつになったらbetaが取れるんだろう?)

2. Mapleマイコンボードのドライバインストール

Mapleマイコンボードを図に示します。 実はこの基板は互換基板と言って、同じ開発環境が使える別メーカーが出している基板です。 ブートローダは同じものが入っているので本家のMapleと同じように使用できる仕様となっており、ドライバの導入方法も変わらないと思います。 本章ではこのマイコンボードのドライバのをWindows 7 x86(32ビット環境)に導入する手順を説明していきます。 Windows XPに関してはマイコン風雲録さんのブログが詳しいのでそちらを参考にされて下さい。

Olimexino
図2.1 Olimexino

2.1 最新版Maple IDEのダウンロード

Mapleの統合開発環境であるMaple IDEをダウンロードします。 最新版はこちらのページよりダウンロード可能です。 対応OSはWindows XPのみとなっていますが、別にWindows 7でも動きますので構わずダウンロードします。 ダウンロードできたら、適当なフォルダに解凍してください。 javaをインストールしていれば、解凍するだけで実行可能です。 2011/10時点での最新バージョンはv0.0.12です。


2.2 DFUドライバのインストール

マイコンにプログラムを書き込むのに使用するDFUドライバをインストールします。 DFUドライバの導入は、マイコン基板とパソコンをUSBケーブルで接続して自動インストールが失敗することろから始まります。 以降の手順は以下の図を参考に進めてください。 しばしばリセットボタンを押した後にBUTボタンを押してLEDの点滅速度が遅くなったら離すというちょっとした小技が必要かもしれません。

ドライバの自動導入に失敗
図2.2.1 ドライバの導入に失敗した様子

デバイスマネージャを開く
図2.2.2 デバイスマネージャを開くために「コンピュータ」のプロパティを開く

デバイスマネージャをクリック
図2.2.3 「デバイスマネージャ」をクリック

Mapleと名前の付く不明なデバイス
図2.2.4 Mapleという不明なデバイスが表示されていることを確認

プロパティを表示
図2.2.5 Mapleのプロパティを表示

更新を押す
図2.2.6 「ドライバの更新」を押す

自分でフォルダを選択する
図2.2.7 「手動で検索」を選ぶ

フォルダはここ
図2.2.8 指定するフォルダはMaple IDEのフォルダ内にある「drivers」

後は自動的にドライバがインストールされますので、それを待ってから次のステップへ進みます。


2.3 仮想COMポートライバのインストール

パソコンとMapleマイコンとのUSB接続通信をCOMの仮想シリアル通信として扱うためのデバイスドライバのインストールを行います。 そのために、まずサンプルスケッチを書き込みます。 デバイスマネージャ上にMapleの表示があれば、その状態でプログラムの書き込みは可能です。 Maple IDEをダブルクリックで立ち上げて、コンパイル後にアップロードしてください。 スケッチ(プログラム)の種類は何でも構いません。 出来ればシリアル通信が必要なものが動作確認しやすいです。

適当なスケッチ
図2.3.1 適当なスイッチを開きます

書き込みが完了すると再びメッセージがでる
図2.3.2 コンパイル後にアップロードすると再びメッセージが出る

同じ手順でインストールできれば、仮想COMとして認識
図2.3.3 DFUドライバと同じ手順を踏んで仮想COMドライバをインストールできれば自動的に認識されてCOMポートが増える

COMを選んでやる
図2.3.4 Maple IDEのCOM番号を指定する

すると通信ができる
図2.3.5 シリアル通信モニタを開くと何らかの文字列が表示されているので、仮想COMドライバの導入は成功していることが分かる


参考資料

現時点ではなし
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